組分けのまとめ問題等

 

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組合せの単元のまとめ問題です。主に組分けがテーマとなっています。
頭の整理に使ってください。

 

 

(例題1)
15個の果物を3個の箱に入れたい。次の各場合、それぞれ何通りあるか。ただし、どの箱にも少なくとも1個の果物は入れるものとする。
(1)果物は同種で、箱は異なる。
(2)果物も、箱も同種。
(3)果物も、箱も異なる。
(4)果物は異なるが、箱は同種。

 

 

(解答)
(1)
箱をA,B,Cとする。まずすべての箱に1個ずつ果物を入れる。
残り12個の分け方は、異なる3個のものから重複を許して12個を選ぶ組合せを考える。
〇12個と仕切り2個の並び方を考えて、仕切りで区切られた3つの領域を左からA,B,Cの領域として、そこにある〇の数がそれぞれの箱に入る果物の数とする。〇12個と仕切り2個の並び方の総数は、
\({}_{14}\mathrm{C}_{12}=\)\(91\)(通り)

 

 

(2)

具体的に書き上げて数えてもよいですが、(1)の箱の区別をなくしたものと考えて計算で求めてみます。
ただ、(1)の答えをA,B,Cの順列の総数で割ったもの、\(91÷3!\) は答えではありません(そもそも割り切れない)。
(1)を箱の区別をなくしたときに、
①同じものが\(3!\)通りずつあらわれるもの
②同じものが\(3\)通りずつあらわれるもの
③同じものがないもの(区別をなくしても1つかしないもの)
の3パターンがあるからです。
①は箱A,B,Cの果物の数が全部違う場合です。
\((A,B,C)=(1,4,10),(1,10,4)\)\(,(4,1,10),(4,10,1)\)\(,(10,1,4),(10,4,1)\)
は(1)では別々のものとして数えていますが、これを区別をなくすと同じになり、同じものが\(3!\)個表れることになります。
②は箱2個の果物の数が同じ場合です。
\((A,B,C)=(3,3,9),(3,9,3)\)\(,(9,3,3)\) は(1)では別々のもので、他に3,3,9個の組合せとなるものはありません。これを区別をなくすと同じものになり、同じものが\(3!÷2!=3\)個表れることになります。
③は箱3個の果物の数が同じ場合です。
\((A,B,C)=(5,5,5)\)は、(1)で1通りで、区別をなくしても1通りです。

(1)で箱の区別をなくす。

[1](1)でA,B,Cの果物の個数が同じ場合は、(5,5,5)個の1通り。
区別をなくしても同じものは表れず1通り。

[2](1)で2つの箱の果物の数が同じ場合、個数の組合せは、(1,1,13),(2,2,11),(3,3,9),(4,4,7),(6,6,3)(7,7,1) の6通りで、同じ数の箱の選び方は \({}_3\mathrm{C}_2=3\) (通り) だから全部で
\(6×3=18\)通り
区別をなくすと同じものが3通りずつ表れる。

 

[3](1)で3つの箱すべて果物の数が異なる場合は[1][2]と(1)より
\(91-1-6×3=72\) (通り)
区別をなくすと同じものが3!通りずつ表れる。

 

以上より、求める場合の数は
\(1+18÷3+72÷3!=\)\(19\)(通り)

 

果物も箱も同種

 

(3)
果物1の分け方が箱A,B,Cの3通り、果物2の分け方が箱A,B,Cの3通り・・・となり\(3^{15}\) を考えればよいことになります。(重複順列)
ただし1個も入らない箱があってはいけないので、
①空き箱が1個 ②空き箱が2個
の場合を除きます。①で例えばA,Bのみに分けるのを \(2^{15}\) 通りと考えると、このなかには②の場合も含まれていることに注意してください。
果物1,2,3・・・15を、箱A,B,Cに分ける。
空き箱あってもよいとすると、全部で\(3^{15}\)通り

このうち空き箱があるのは

①空き箱が1個の場合
例えば、A,Bのみに果物を分けると考えて、片方のみに果物が全部分けられる場合を除いて、\(2^{15}-2\) 通り。
B,Cのみ、A,Cのみも同様だから、全部で \(3(2^{15}-2)\) 通り

②空き箱が2個の場合
Aのみ、Bのみ、Cのみに果物が入る場合で 3通り。

以上から求める場合の数は
\(3^{15}-3(2^{15}-2)-3=\)\(14250606\) (通り)

 

(4)
(3)で箱の区別をなくすと\(3!\)通りずつ同じものが表れるので
\(14250606÷3!=\)\(2375101\) (通り)

 

果物が全部違うので区別をなくすと(2)とは違い、\(3!\)ずつ同じものが出てきます。箱の中身が違うので、たとえ同じ個数の果物が入っていても\(3!\)ずつです。

 

 

 

 

(例題2)
白球5個、赤球3個、黒球2個がある。次のような方法は何通りあるか。
(1)10個の球から6個を取り出す方法。ただし1個も取り出さない種類があってもよい。
(2)10個の球を6人に分ける方法。ただし1個ももらわない人があってもよい。
(2)10個の球を2組に分ける方法。

 

 

(解答)
(1)
具体的に個数を書き出すと、
(白、赤、黒)=(5,1,0),(5,0,1),(4,2,0),(4,1,1),(4,0,2),(3,3,0),(3,2,1),(3,1,2),(2,3,1),(2,2,2),(1,3,2)
の 11通り

 

(2)

①まず白球5個を6人に分ける。
②次に赤球3個を6人に分ける。
③最後に黒球2個を6人に分ける。
と3段階で考えます。
白球5個を6人に分ける方法は、異なる6個から5個取り出す重複組合せを考えればよく、〇5個と仕切り5本を並べる方法を考えて
\({}_{10}\mathrm{C}_5\) 通り。
同様に、赤球3個、黒球2個を6人に分けると、求める場合の数は
\({}_{10}\mathrm{C}_5×{}_8\mathrm{C}_3×{}_7\mathrm{C}_2\)
\(=252×56×21\)
\(=\)\(296352\) (通り)

 

(3)
まず組をA,Bとして区別して考えて、最後に区別をなくします。
組A,Bに10個の球を分ける方法を考える。
1個も分けられない組があってもよいとすると、(2)と同様に重複組合せを考えて
\({}_{6}\mathrm{C}_5×{}_4\mathrm{C}_3×{}_3\mathrm{C}_2\)
\(=6×4×3=72\) (通り)
このうち、組A,Bに1個も分けられない2通りを除くと 70 通り。
組A,Bの区別をなくして
\(70÷2!=\)\(35\) (通り)

 

白球と赤球の個数が奇数個なので、組A,Bに分けられる球が同じ個数になることはありません。なので一律2!で割ってもよいです。

 

 

 

 

 

 

 

以上になります。お疲れさまでした。
ここまで見て頂きありがとうございました。

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