最大・最小値の基礎

これから関数の微分を利用した、最大・最小値に関して学んでいきますが、最初に少しだけ知識の整理をしておきます。

 

・区間
\(3≦x≦5\),  \(-4<x<-1\) ,  \(x>6\)  などの不等式を満たす実数\(x\)の集合を区間とよびます。

また、イコールつきの不等式
\(a≦x≦b\)
で表された区間を区間

イコールなしの不等式
\(a<x<b\)
で表された区間を区間

といいます。

なお閉区間は、\([a,b]\) 開区間は \((a,b)\) と表されることもあります。

関数の閉区間における最大最小値を求めるには、「極値・端点」が候補となるのでこれらを調べて比べることになります。一方開区間では端点は候補になりません。

以前にも説明しましたが、極値は付近で最大(最小)になる所なので、全体としての最大値(最小値)になるとは限りません(もちろん、なる場合もある)。全体と見比べましょう。

 

 

(例題)次の関数のそれぞれの区間における最大値・最小値を求めよ。

(1) \(y=-2x^3+15x^2-36x\)  (\(1≦x≦3\))

(2) \(y=3x^4-4x^3-12x^2+3\) (\(-1≦x≦1\))

 

 

微分して増減表を作ります。グラフを書くとより分かりやすいです。

(解答)
(1)
\(y=-2x^3+15x^2-36x\)  (\(1≦x≦3\)) において

\(y’=-6(x-2)(x-3)\)

増減表とグラフは次の通り

微分 最大最小 基礎 例題(1)

 

したがって
最大値 \(-23\) (\(x=1\))
最小値 \(-28\) (\(x=2\))

 

(2)
\(y=3x^4-4x^3-12x^2+3\) (\(-1≦x≦1\)) において

\(y’=12x(x+1)(x-2)\)

 

\(y’\)の符号は、\(x=-1,0,2\) の前後で変わります。
これらの値の近くを考えてもよいですし、\(y’\)のグラフと\(x\)軸との交点の\(x\)座標が、\(-1,0,2\) であることと、3次関数のグラフの形状(交点が3つなので極値をもつ形状になる)から考えてもよいです。
微分 最大 例題(2)-1

増減表とグラフは次の通り。

微分 最大 例題(2)-2

したがって、
最大値 \(3\) (\(x=0\))
最小値 \(-10\) (\(x=1\))

 

 

 

以上になります。お疲れさまでした。
ここまで見て頂きありがとうございました。
next→最大・最小値①(文字含む) back→極値をとるxの存在範囲

タイトルとURLをコピーしました