2次方程式の解と係数の関係と対称式②

 

引き続き2次方程式の解と係数の関係と対称式に関する問題についてみていきます。

 

(例題1)
\(x^2-3x+7=0\) の2つの解\(α,β\)に対して、\((α^2+3α+7)(β^2-β+7)\) の値を求めよ。

 

意外と見落としやすいかもしれませんが、\(α,β\)は方程式の解なので、\(x\)に代入したときに等式を満たします。
よって、\(α^2-3α+7=0\), \(β^2-3β+7=0\) です。

(解答)
\(α^2-3α+7=0\), \(β^2-3β+7=0\) だから
\(α^2=3α-7\), \(β^2=3β-7\)

よって
\((α^2+3α+7)(β^2-β+7)\)
\(=(3α-7+3α+7)(3β-7-β+7)\)
\(=6α・2β\)
\(=12αβ\)

ここで解と係数の関係から、\(αβ=7\)であるから
\(12αβ=\)\(84\)

 

 

(例題2)
2次方程式 \(x^2-3x+7=0\) の2つの解を\(α,β\)とする。このとき
①\((2-α)(2-β)\) ②\((α-2)^3+(β-2)^3\) の値を求めよ。

 

 

①②どちらも対称式です。
①②それぞれ展開しても解けますが、\(α-2=s\)と\(β-2=t\)とでもおいて、かたまりとして見るとすっきりします。\(α=s+2\), \(β=t+2\) なので、\(s+2\)と\(t+2\)は方程式の解となります。

(解答)
\(α-2=s\),  \(β-2=t\)とおくと
\(α=s+2\),  \(β=t+2\)・・・(A)

\(x^2-3x+7=0\) の2つの解が\(α,β\)なので、解と係数の関係から
\(α+β=3\), \(αβ=7\)・・・(B)

(A)(B)より
\(α+β=(s+2)+(t+2)=s+t+4=3\)  よって \(s+t=-1\)・・・(C)
\(αβ=(s+2)(t+2)=st+2(s+t)+4=7\)  (C)より \(st=5\)・・・(D)

 


\((2-α)(2-β)\)\(=(α-2)(β-2)=st=\)\(5\)


\((α-2)^3+(β-2)^3\)\(=s^3+t^3\)\(=(s+t)^3-3st(s+t)\)\(=-1+15=\)\(14\)

 

 

 

 

以上になります。お疲れさまでした。
ここまで見て頂きありがとうございました。

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