工夫② 置き換え
展開の場合と同様、因数分解でも置き換えを利用できる場合があります。
(例)
\(x^4-5x^2+4\) (\(x^2=X\)とおくと)
\(=X^2-5X+4\)
\(=(X-1)(X-4)\)
\(=(x^2-1)(x^2-4)\) ←ここで終わらない
\(=(x+1)(x-1)(x+2)(x-2)\)
※この例のように、\(x^2(=X)\)の2次式で表された整式を,、\(x\)の複2次式といいます。
\((x^2+4x+4)(x^2+4x+6)-3\)
\((x^2+4x=X\)とおくと)
\(=(X+4)(X+6)-3\)
\(=X^2+10X+21\)
\(=(X+3)(X+7)\)
\(=(x^2+4x+3)(x^2+4x+7)\)←ここで終わらない
\(=(x+1)(x+3)(x^2+4x+7)\)
工夫③ 1つの文字で整理(最低次数でまとめる)
複数文字が使われている整式の因数分解は、ある文字に着目して降べきの順に整理します。着目する文字は最低次数のものです。
(例)
\(a^3-a^2c-ab^2+b^2c\)
(与式)
\(=(-a^2+b^2)c+(a^3-ab^2)\)←\(c\)で整理
\(=-(a^2-b^2)c+a(a^2-b^2)\)
\(=(a^2-b^2)(a-c)\)
\(=(a+b)(a-b)(a-c)\)
※最低次数の文字で整理するのは例のように最低次数が1の場合、\(Pc+Q\)と整理でき、これが因数分解できるなら\(P\)と\(Q\)が共通因数を持つからです。(\(P=-a^2+b^2\),\(Q=a(a^2-b^2\)))
最低次数が2次の場合は(文字\(x\)が最低とする)、\(x\)の2次式と見ることができ、
\((x+・・・)(x+・・・)\)と因数分解できます。要するに次数が少ない整式と見たほうが考えやすいからです。
以上です。お疲れ様でした。
ここまで見て頂きありがとうございました。