因数分解⑥ 3次式の因数分解の応用

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3次の因数分解の公式⑪にも載せましたが

\(a^3+b^3+c^3-3abc\)
\(=(a+b+c)(a^2+b^2+c^2-ab-bc-ca)\)・・・①

を導いてみましょう。

 

ここでは等式

\(a^3+b^3=(a+b)^3-3ab(a+b)\)・・・②

を利用します。(この等式は\((a+b)^3\)の展開公式の\(3ab(a+b)\)を移項したものと考えても良いですし、→対称式と基本対称式 の式変形と考えてもよいです。)

\(a^3+b^3+c^3-3abc\)
\(=(a^3+b^3)+c^3-3abc\)
\(=(a+b)^3-3ab(a+b)+c^3-3abc\) ←等式②の利用
\(=(a+b)^3+c^3-3ab(a+b+c)\)
\(=\{(a+b)+c\}\{(a+b)^2-(a+b)c+c^2\}\)
\(-3ab(a+b+c)\) ←\(x^3+y^3\)の因数分解公式を利用 (\(x=a+b, y=c)\)
\(=(a+b+c)\{(a+b)^2-(a+b)c+c^2-3ab\}\)
\(=(a+b+c)(a^2+b^2+c^2-ab-bc-ca)\)・・・①

 

導いた等式①を利用して
\(x^3+3xy+y^3-1\)  を因数分解してみましょう。
(与式)
\(=x^3+y^3-1+3xy\)
\(=x^3+y^3+(-1)^3-3xy(-1)\)
(①で \( a=x, b=y, c=-1\)とすると)
\(=\{(x+y+(-1)\}\)
\(×\{x^2+y^2+(-1)^2-xy-y(-1)-(-1)x\}\)
\(=(x+y-1)(x^2-xy+y^2+x+y+1)\)

 

ちなみに等式①は
\(a^3+b^3+c^3\)
\(=(a+b+c)(a^2+b^2+c^2-ab-bc-ca)\)
\(+3abc\)・・・③
と変形できます。abcの符号が+なのか-なのか混乱しがちですが、カッコを展開したときに出てくるabcの符号を考慮すると間違えにくいです。(③の場合、展開すると-abcが3つ出てくるので左辺にabcの項がないことを考慮して+3abcとするなど)

 

以上になります。お疲れさまでした。
ここまで読んで頂きありがとうございました。
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