三垂線の定理について見ていきます。
ポイントは1つで、「平面と直線の垂直」です。
・三垂線の定理
(1)\(OP \perp α\)、\(OH \perp l\) ならば \(PH \perp l\)
(2)\(OP \perp α\)、\(PH \perp l\) ならば \(OH \perp l\)
(3)\(PH \perp l\)、\(OH \perp l\)、\(OP \perp OH\) ならば、\(OP \perp α\)
![三垂線1](https://mathscience-teach.com/wp-content/uploads/2024/05/982b1a3cafd99c237f9d7f98a8bade27-291x300.jpg)
(解説)
3つの垂線\(OP,OH,PH\)が登場する定理です。直線同士の垂直、直線と平面の垂直が混じっていることに注意してください。(直線と平面の垂直は、平面上の任意の直線と垂直なので強いイメージ)
(1)(2)の結果は直線同士の垂直、(3)の結果は直線と平面の垂直です。
いずれも、直線と平面の垂直の定義「直線と平面上の任意の直線が垂直」と、直線と平面の垂直が言える定理「平面上の交わる2本の直線と垂直」(2本だけ調べればよい)がポイントです。
(証明)
いずれも平面\(OPH\)(平面\(β\)とする)と\(l\)の垂直を1クッションとして証明します。
(1)
(\(β\)上の\(OH\)と\(l\)の垂直は条件より分かっているので、もう1本の垂直を調べます)
\(OP \perp α\) と、\(l\)が\(α\)上にあることから
\(OP \perp l\)・・・①
また仮定より
\(OH \perp l\)・・・②
\(OP,OH\)は\(β\)上にあるから①②より
\(β \perp l\)
よって、\(PH\)は\(β\)上にあるから
\(PH \perp l\)
(2)
((1)とほぼ同じです)
\(OP \perp α\) より
\(OP \perp l\)・・・③
また仮定より
\(PH \perp l\)・・・④
③④より
\(β \perp l\)
よって
\(OH \perp l\)
(3)
(\(OP\)と垂直な\(α\)上の2本の直線を探します。1つは条件より\(OH\)ですが、もう1つ\(l\)は同じく\(β\)との垂直から示します)
仮定 \(PH \perp l\)、\(OH \perp l\) より
\(β \perp l\)
よって \(OP \perp l\)・・・⑤
また仮定より \(OP \perp OH\)・・・⑥
したがって⑤⑥より
\(OP \perp α\)
以上になります。お疲れ様です。
ここまで見て頂きありがとうございました。
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