否定①

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・条件の否定
条件\(p\)に対して、「\(p\)でない」という条件を条件\(p\)の否定といい、\(\overline {p}\)と表します。

 

・かつ、または の否定
\(p\)かつ\(q\)の否定、\(\overline {pかつq}\)
\(p\)または\(q\)の否定、\(\overline {pまたはq}\)
について以下の法則が成り立ちます。

① \(\overline {pかつq}\)    \(\leftrightarrow\)   \(\overline {p}\) または \(\overline {q}\)
② \(\overline {pまたはq}\)      \(\leftrightarrow\)   \(\overline {p}\) かつ \(\overline {q}\)
上線バーをばらし、「かつ」 と「 または」 を入れ替えます。
※条件\(p,q\)を満たす集合と、ド・モルガンの法則を考えれば明らかです。

(例)
\(x≠0\) または  \(y=0\)  の否定は

\(x=0\) かつ \(y≠0\)

 

 

続いて、命題の否定を考えます。
・命題の否定①(すべて ある)

\(\overline {すべてのxについてpである}\)  \(\leftrightarrow\)  \(あるxについて\overline{p}である\)

\(\overline {あるxについてpである}\)  \(\leftrightarrow\)  \(すべてのxについて\overline{p}である\)

「すべて」と「ある」を入れ替えて、\(p\)を否定します。

(考え方)
「すべての日本人はラーメンが好きである」の否定は「ある日本人はラーメンが嫌いである」となるのは感覚的には分かるだろう。
\(x\)の全体集合を\(U\)、条件\(p\)を満たす\(x\)の集合を\(P\)とする。「すべての\(x\)について\(p\)である」は \(P=U\) で、その否定は\(P≠U\)。
\(P≠U\) \(\leftrightarrow\) \(\overline{P}≠∅\) \(\leftrightarrow\) \(あるxについて\overline{p}である\)

 

(例)
(a)ある素数は偶数である の否定は、

(b)すべての素数は奇数である

※ちなみに命題(a)は真 (素数\(2\)は偶数)、その否定命題(b)は偽(反例:素数\(2\))
となり、ある命題とその否定の真偽は入れ替わります。

 

 

以上になります。お疲れさまでした。
ここまで見ていただきありがとうございました。

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