\(z=x^2+xy+y+2\) など \(x,y\)のような2変数で表される関数を2変数関数といいます。これから何問か2変数関数の最大最小値の問題について考えていきますが、広い目で問題を分別するために、まず独立変数と従属変数という言葉とその意味を押さえておきます。
・独立変数と従属変数
\(y=2x\) という関数には\(x\)と\(y\)の2つの変数が使われていますが、この2つの変数には次のような違いがあります。\(x\)を自由に動かすと考えると、例えば\(x=1\)とすると\(y=2\)、\(x=4\)とすると\(y=8\)・・・などと決まりますが、\(x\)を決めると\(y\)がそれに応じて決まるので,\(x\)が自由に動くことができる一方、\(y\)は\(x\)の値に縛られて自由に動くことができません。このとき自由に動くことができる方の変数\(x\)を独立変数、縛られて自由に動くことができないほうの変数を従属変数といいます。
\(x=\displaystyle\frac{1}{2}y\) なので、\(y\)を独立変数とみると\(x\)が従属変数となります。
2変数関数に\(x\)と\(y\)の等式のような条件が与えられている場合(例えば\(2x+y+1=0\)など)、この条件から\(y=f(x)\)の形に変形できるので、2変数関数の\(y\)に\(x\)の式を代入することができ(\(y\)が消去でき)、2変数関数は実質的に1変数関数とみることができます。つまり\(x,y\)が独立・従属の関係にある場合は実質的に1変数関数となるわけです。これに比べて\(x,y\)がそれぞれ独立に(自由に)動かすことができるような(本格的な)2変数関数の最大最小値を求めることは、一般的には難易度はあがります。
与えられた2変数関数が、実質的な1変数関数なのか、2変数が独立している2変数関数なのか意識するだけで随分問題の見通しがよくなります。
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