三角関数の最大最小②(2次関数型)

2次関数に帰着できる三角関数の最大最小問題について見ていきます。

 

(例題1)
関数 \(f(x)=\cos2x+\sin x\) の最小値と最大値を求めよ。

 

 

(解答)

三角関数の種類と角の統一をします。\(\cos2x=1-2\sin^2x\) なので、\(f(x)\)は\(\sin x\)の2次式(2次関数)となるので、あとは2次関数の最大最小値を考えるだけです。わかりやすくするため、\(\sin x=t\)とおいて\(t\)の範囲に注意して解きます。

\(\cos2x+\sin x\)
\(=-2\sin^2x+\sin x+1\)・・・①

\(\sin x=t\) とおくと、\(-1≦t≦1\) で

①\(=-2t^2+t+1\)
\(=-2(t-\displaystyle\frac{1}{4})^2+\displaystyle\frac{9}{8}\)

よって
最小値は \(t=-1\) のとき \(-2\)
最大値は \(t=\displaystyle\frac{1}{4}\) のとき \(\displaystyle\frac{9}{8}\)

三角関数 最大 2次関数 例題1

 

(例題2)
関数 \(f(x)=a\sin x-\cos^2x+3\)  (\(-90°≦x≦90°\)) の最小値が \(-3\) となるような正の定数\(a\)の値を求めよ。

 

 

こちらも同様に\(\sin x\)の2次関数にまとめられます。

(解答)
\(f(x)\)
\(=a\sin x-(1-\sin^2x)+3\)
\(=\sin^2x+a\sin x+2\)・・・②

\(\sin x=t\) とおくと (\(-90°≦x≦90°\)) より
\(-1≦t≦1\) で

②\(=g(t)\)
\(=t^2+at+2\)
\(=(t+\displaystyle\frac{a}{2})^2-\displaystyle\frac{a^2}{4}+2\)

 

最小値を考えるので、軸が\(-1≦t≦1\) の範囲にあるかどうかで場合分けです。
\(a>0\) より、軸 \(-\displaystyle\frac{a}{2}\) は負の領域にあるので、\(-1\)が境目です。

三角関数 最大最小 2次関数 例題2

(ア)\(-\displaystyle\frac{a}{2}<-1\)  (\(a>2\)) のとき
最小値は \(t=-1\) のときで
\(g(-1)=-a+3\)

\(-a+3=-3\) を解いて
\(a=6\) (\(a>2\)を満たす)

(イ)\(-1≦-\displaystyle\frac{a}{2}<0\)  (\(0<a≦2\)) のとき
最小値は \(t=-\displaystyle\frac{a}{2}\) のとき
\(g(-\displaystyle\frac{a}{2})=-\displaystyle\frac{a^2}{4}+2\)

\(-\displaystyle\frac{a^2}{4}+2=-3\) を解いて
\(a=±2\sqrt{5}\)
これは \(0<a≦2\) を満たさないので不適

したがって
\(a=6\)

 

 

以上になります。お疲れさまでした。
ここまで見て頂きありがとうございました。
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