分母の次数より分子の次数が大きい場合(もしくは同じ場合)には、分子÷分母を計算して、分子の次数を下げると有効なことが多いです。この手法は、整数問題や積分(数Ⅲ)などでも利用します。
(例題)次の計算をせよ。
\(\displaystyle\frac{x^2-4x+5}{x-1}\)\(-\displaystyle\frac{x^2-2x-4}{x+1}\)
(解答)
\((x^2-4x+5)÷(x-1)\)を計算して・・・(注)
\(x^2-4x+5=(x-3)(x-1)+2\)
\((x^2-2x-4)÷(x+1)\)を計算して
\(x^2-2x-4=(x-3)(x+1)-1\)
よって
\(\displaystyle\frac{x^2-4x+5}{x-1}\)\(-\displaystyle\frac{x^2-2x-4}{x+1}\)
\(=\displaystyle\frac{(x-3)(x-1)+2}{x-1}\)\(-\displaystyle\frac{(x-3)(x+1)-1}{x+1}\)
\(=x-3+\displaystyle\frac{2}{x-1}-(x-3)+\displaystyle\frac{1}{x+1}\)
\(=\displaystyle\frac{2}{x-1}+\displaystyle\frac{1}{x+1}\)
\(=\displaystyle\frac{2(x+1)+(x-1)}{(x-1)(x+1)}\)
\(=\)\(\displaystyle\frac{3x+1}{(x-1)(x+1)}\)
※注
2次式の割り算くらいなら筆算でやらずに
\((x^2-4x+5)÷(x-1)\)は
\(x^2-4x+5=(x-1)(x+α)+β\) として
\(α\)は左辺の\(x\)の係数が\(-4\)だから\(α=-3\)
\(β\)は \((-1)×α=3\) より 左辺の定数項が\(5\)から \(β=2\) と求めてもよいです。
以上になります。お疲れさまでした。
ここまで見て頂きありがとうございました。