複素数平面と軌跡②(x+iy型)

実数平面で考える複素数の軌跡の例題です。

 

(例題1)
複素数平面上で、点\(z\)は 2点\(1,i\) を通る直線上を動く。このとき
\(w=z^2\)
で定まる\(w\)の軌跡を求めよ。

 

\(z=\cdots\) の形にするには平方根を使うことになり面倒になりそうなので、\(x+yi\) とおいて実数平面で考えるとよいです(媒介変数表示の軌跡の問題になる)。直線の式も簡単に求まります。

(解答)
\(xy\)平面で考える。直線は \((1,0),(0,1)\) を通るのでその方程式は
\(y=-x+1\)・・・①

点\(z\)は①上を動くので \(z=x+yi\)
また \(w=X+Yi\) とおくと

\(X+Yi=w=z^2\)
\(=(x+yi)^2\)
\(=(x^2-y^2)+2xyi\)

よって
\(X=x^2-y^2\)・・・②
\(Y=2xy\)・・・③

①を②③に代入すると
\(X=x^2-(-x+1)^2\)
より
\(X=2x-1\)・・・②’
\(Y=2x(-x+1)\)・・・③’

②’より \(x=\displaystyle\frac{X+1}{2}\)
これを③’に代入して
\(Y=(X+1)(-\displaystyle\frac{X+1}{2}+1)\)

\(=(X+1)\cdot\displaystyle\frac{1}{2}(1-X)\)

よって
\(Y=-\displaystyle\frac{1}{2}X^2+\displaystyle\frac{1}{2}\)・・・④

②’より\(x\)が実数全体を動くとき\(X\)も実数全体を動くので
\(w=X+Yi\)
とすると、\(w\)の軌跡は放物線④全体となる。

(注)
\(2X=w+\bar{w}\)、\(2Yi=w-\bar{w}\)
を用いれば④は複素数表示にすることもできますが、上記\(X,Y\)表示のほうが描く図形が分かりやすいのでこれでよいと思います。

 

 

 

(例題2)
複素数平面上で、点\(z\)は原点を中心とする半径\(2\)の円周上を動く。このとき
\(w=z+\displaystyle\frac{4}{z}\)
を満たす点\(w\)はどのような図形を描くか。

 

これも \(z=\cdots\) の形にするには2次方程式を解くことになるので、\(x+yi\) とおいたほうがよいでしょう。\(z\)は円周上を動くので、極形式表示にしてもよいです。

(解答1)
\(z=x+yi\) とおく。\(z\)は円周上にあるので
\(x^2+y^2=4\)・・・①
を満たす。

このとき
\(w=z+\displaystyle\frac{4}{z}\)

\(=x+yi+\displaystyle\frac{4}{x+yi}\)

\(=x+yi+\displaystyle\frac{4(x-yi)}{x^2+y^2}\)

\(=x+yi+x-yi\) (①より)

\(=2x\) (実数)

①より \(-2≦x≦2\) だから\(w\)は
2点 \(-4,4\) を結ぶ線分を描く。(実軸上の線分)

 

(解答2)
\(z\)は原点を中心とする半径\(2\)の円周上を動くので
\(z=2(\cosθ+i\sinθ)\) (\(0≦θ<2π\))
とおける。

このとき
\(w=z+\displaystyle\frac{4}{z}\)

\(=2(\cosθ+i\sinθ)+\displaystyle\frac{4}{2(\cosθ+i\sinθ)}\)

\(=2(\cosθ+i\sinθ)+2\{\cos(-θ)+i\sin(-θ)\}\)

\(=2(\cosθ+i\sinθ)+2(\cosθ-i\sinθ)\)

\(=4\cosθ\) (実数)

\(-4≦4\cosθ≦4\) だから\(w\)は
2点 \(-4,4\) を結ぶ線分を描く。

 

 

 

以上になります。お疲れさまでした。
ここまで見て頂きありがとうございました。
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