・命題と条件
文字や式で表現された主張で、正しいか正しくないかが定まるものを命題といいます。命題が正しいときその命題は真、正しくないときは偽であるといいます。
例) (命題) \(x>1\) ならば、\(x>0\) (真)
\(x>1\) のように文字 \(x\) の値を変えると真偽が変わる事柄を\(x\)に関する条件といいます。
(\(x=3\)は真、\(x=-5\)は偽)
(条件\(x>1\))を \(p\)、(条件\(x>0\))を \(q\) とおくと 例)は
\(p\) ならば \(q\) すなわち \(p→q\)
と書くことができます。\(p\)をこの命題の仮定、\(q\)を結論といいます。
(\(p\leftrightarrow q\)は、「\(p→q\) かつ \(q→p\)」を表します)
※命題は真偽が明確に決まるものでなくてはなりません。「\(4\)は不吉な数字である」のように不明確な表現が含まれる場合、命題とはいえません。
一般に命題が真であることを証明するより、偽であることを証明するほうが楽なことが多いです。偽であることを示すには命題が成り立たない例を1つでもあげればよいからです。そのような例を反例といいます。
少し問題を解いてみてみましょう。
(問題) 次の命題の真偽を調べよ。ただし\(x,y\)は実数とする。
① \(x^2=4\) ならば \(x=2\)
② \(x+y>0\) かつ \(xy>0\) ならば \(x>0\) かつ \(y>0\)
(解答)
①偽 (反例 \(x=-2\))
②\(xy>0\) ならば (\(x>0\) かつ \(y>0\)) または (\(x<0\) かつ \(y<0\))
\(x+y>0\)だから (\(x<0\) かつ \(y<0\))ではない。
よって真。
①偽 (反例 \(x=-2\))
②\(xy>0\) ならば (\(x>0\) かつ \(y>0\)) または (\(x<0\) かつ \(y<0\))
\(x+y>0\)だから (\(x<0\) かつ \(y<0\))ではない。
よって真。
以上になります。お疲れさまでした。
ここまで読んで頂きありがとうございました。