2次曲線と直線の交点の個数と、方程式の実数解の個数の対応について見ていきます。
・2次曲線と直線の交点の個数
2次曲線(2次式) \(f(x,y)=0\)・・・①
直線 \(ax+by+c=0\)・・・・②
について、①②のグラフの交点の個数は①②から\(x,y\)の一方を消去してできる方程式の実数解の個数と同じです。できる方程式の種類は
(1)2次方程式
(2)1次方程式
(3)定数のみの方程式
のいずれかになり、(1)は判別式で処理することが可能です。つまり判別式を\(D\)とすると
(i)\(D>0\) \(⇔\) 異なる2点で交わる
(ii)\(D=0\) \(⇔\) 1点で接する・・・(注)
(iii)\(D<0\) \(⇔\) 交点はない
(方程式②が直線(1次式)であることから、方程式の解の個数がそのまま交点の個数になります)
(注)接することについて
\(\displaystyle\frac{x^2}{4}+y^2=1\)・・・①
\(y=x+k\)・・・②
②を①に代入して
\(\displaystyle\frac{x^2}{4}+(x+k)^2=1\)
整理すると
\(5x^2+8kx+4k^2-4=0\)
\(\displaystyle\frac{D}{4}=16k^2-5(4k^2-4)\)
\(=-4(k^2-5)\)
\(k<0\) の部分だけを考えることにすると、\(k=-\sqrt{5}\)付近で\(k\)を変化させると
交点の個数が \(2 \to 1 (\to0)\) と変化し、2交点が徐々に近づき1点となるので、\(k=-\sqrt{5}\) で曲線①に直線②が接触するような位置関係になる。
(2)1次方程式については交点は1つ、(3)定数のみの方程式については交点なしになります。
具体例は
(2)
\(x^2-y^2=1\)・・・①
\(y=x-2\)・・・②
とすると、②を①に代入して
\(4x-4=1\) (1次方程式)
\(x=\displaystyle\frac{5}{4}\)
②より \(y=-\displaystyle\frac{3}{4}\)
交点は1つで座標は \((\displaystyle\frac{5}{4},-\displaystyle\frac{3}{4})\)
(3)
\(x^2-y^2=1\)・・・①
\(y=x\)・・・②
とすると、②を①に代入して
\(0=1\) (成り立たない)
よって交点はない
演習はまとめて次回に扱います。
以上になります。お疲れさまでした。
ここまで見て頂きありがとうございました。
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