約数と倍数

 

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今回から整数に関する分野について学んでいきます。
まずは、基本となる約数と倍数についておさらいます。

 

 

・約数と倍数
例えば15は5で割り切れます(15=5×3)。このことを、①15を主役 ②5を主役 とすると、
①15は5の倍数である。
②5は15の約数である。
となります。

これらのことを一般的に表すと、2つの整数\(a,b\)について、ある整数\(k\)を用いて、\(a=bk\) と表すことができるとき、\(a\)は\(b\)の倍数であり、\(b\)は\(a\)の約数であるといいます。約数や倍数は負の値をとることもあります。

 

ある整数\(a\)について、\(a=1×a=(-1)×(-a)\) なので、\(1,-1\)はすべての整数の約数となります。また、\(0=b×0\) なので、0はすべての整数の倍数であり、0の約数はすべての整数となります。それと、0で割ることはできないので、0が約数となることはありません。

 

 

倍数に関する簡単な証明問題を見ていきます。

 

 

(例題)
\(a,b\)はともに\(3\)の倍数であるとする。このとき、\(a+b\)も\(3\)の倍数であることを示せ。

 

(解答)
\(a=3k\),\(b=3l\) (\(k,l\)は整数) と表せる。
\(a+b=3k+3l=3(k+l)\)
\(k+l\)は整数だから、\(a+b\)は\(3\)の倍数である。
よって証明された。

 

注意点があります。
①\(a,b\)は問題文よりで同じであるとは限らないので、\(k,l\)と別の記号を使うこと。
②\(k,l\)が整数で、\(k+l\)が整数であるから、\(3\)の倍数であることを記載すること。\(k+l\)が整数でない場合には(例えば分数など)、\(a+b\)が\(3\)の倍数になるとは限らないので記載が必要となります。

 

 

 

 

 

 

以上です。お疲れさまでした。
ここまで見て頂きありがとうございました。

 

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