倍数の判定法

 

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順列のところの →(2-2)数字0を含む順列 でも少し扱いましたが、
倍数の判定について考えていきます。

 

 

・倍数の判定法

\(2\)の倍数 → 一の位が偶数
\(3\)の倍数 → 各位の数字の和が\(3\)の倍数
\(4\)の倍数 → 下2桁が\(4\)の倍数
\(5\)の倍数 → 一の位が\(0\)か\(5\)
\(6\)の倍数 → \(2\)の倍数 かつ \(3\)の倍数
\(8\)の倍数 → 下3桁が\(8\)の倍数
\(9\)の倍数 → 各位の数字の和が\(9\)の倍数
\(25\)の倍数 →
下2桁が\(25\)の倍数

 

2の倍数と5の倍数は一の位に着目すればよいのはいいと思います。
他の倍数については説明していきます。

 

(3の倍数,9の倍数について)
例えば4桁の正の整数\(abcd\)は
\(1000a+100b+10c+d\) と表され、

 

\(1000a+100b+10c+d\)\(=(999a+a)+(99b+b)+(9c+c)+d\)
\(=9(111+11b+c)+(a+b+c+d)\)

 

よって、\(a+b+c+d\) つまり、各位の数の和が
①3の倍数ならば、\(abcd\)は3の倍数
②9の倍数ならば、\(abcd\)は9の倍数
となります。他の桁数の正の整数も同様です。

 

(6の倍数について)
6の倍数は、「2の倍数かつ3の倍数」なので
一の位が偶数であり、各位の数の和が3の倍数であれば、6の倍数となります。

 

(4の倍数、8の倍数、25の倍数について)

100の倍数が、4 or 25で割り切れることと、
1000の倍数が、8で割り切れることを利用します。
正の整数\(N\)を0以上の整数\(n\)を用いて
\(N=100n+a\) と表すことができる。(\(a\)は\(N\)の下2桁の整数とする)
\(N=4×25n+a\) だから、下2桁の数\(a\)について
①\(a\)が4の倍数ならば、\(N\)は4の倍数
②\(a\)が25の倍数ならば、\(N\)は25の倍数

 

また、正の整数\(N\)を0以上の整数\(n\)を用いて
\(N=1000n+b\) と表すことができる。(\(b\)は\(N\)の下3桁の整数とする)
\(N=125×8n+b\) だから、下3桁の数\(b\)について
\(b\)が8の倍数ならば、\(N\)は8の倍数 となります。

 

下2 or 3桁 以外の部分は割り切れるので、考えなくて良いということです。

 

 

(例題1)
次の整数のうち3の倍数であるものはどれか。
①3254 ②9732 ③4725

 

(解答)
各位の和は

①3+2+5+4=14
②9+7+3+2=21
③4+7+2+5=18
だから、3の倍数であるのは②と③

 

 

(例題2)
4桁の自然数 □43□ が36の倍数であるとき、この4桁の自然数を全て求めよ。

 

 

(解答)
求める自然数を、\(a43b\) とする。(\(a\)は1桁の自然数、\(b\)は0以上の1桁の整数)
36の倍数は、4の倍数かつ9の倍数 である。
4の倍数であるためには、下2桁が4の倍数であればよいので、
\(b=2,6\)

また、9の倍数であるためには、各位の和が9の倍数であればよいので、
\(a+4+3+b=a+b+7\) が9の倍数であればよい。

①\(b=2\)のとき
\(a+9\) が9の倍数であるとき、\(a=9\)
②\(b=6\)のとき
\(a+13\) が9の倍数であるとき、\(a=5\)

よって、求める4桁の自然数は
\(9432,5436\)

 

 

 

 

 

以上になります。お疲れさまでした。
ここまで見て頂きありがとうございました。

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