等差・等比・階差の漸化式

漸化式について見ていきます。

 

・漸化式
数列\(\{a_n\}\)が次の2つの条件から定められているとします。

[1]\(a_1=4\) [2]\(a_{n+1}=2a_{n}-3\)

すると、[2]において\(n=1\)とすると、[1]で初項が与えられているので

\(a_2=2a_1-3=2×4-3=5\)

と\(a_2\)が決まり、さらに[2]で\(n=2,3,\cdots\)とすると

\(a_3=2a_2-3=2×5-3=7\)
\(a_4=2a_3-3=2×7-3=11\)
\(\cdots\)

と順々に各項の値が定まっていきます。この例のように

[1]初項
[2]前の項から、その次に続く項を定める規則

の2つの条件から数列を定めることを、数列の帰納的定義といいます。
また、[2]の規則を表す \(a_{n+1}=2a_n-3\) のような等式を漸化式(ぜんかしき)とよびます。

後に出てきますが、\(a_{n+2}=2a_{n+1}+3a_{n}\) のような3つの項の漸化式もあります。この場合、前2つの項が分かれば3つ目の項が分かるので、数列を定めるには初期設定として\(a_1,a_2\)の2つの値が必要になります。一応断っておきますが、\(a_{n+1}=2a_n-3\) は数列の項としては\(a_{n+1},a_n\)の2つなので、2つの項の漸化式です。

 

 

・等差・等比・階差の漸化式
等差・等比数列の漸化式については以前にもやりましたが、等差数列・等比数列・階差数列に関する漸化式は次の通りです。

等差数列 \(a_{n+1}=a_n+d\) (\(d\)は定数)
等比数列 \(a_{n+1}=ra_{n}\) (\(r\)は定数)
階差数列 \(a_{n+1}=a_{n}+f(n)\) (\(f(n)\)は階差数列の一般項)

この3つの漸化式は、色々な漸化式を解く上での土台になります。

 

(解説)
①前の項に定数を加えると次の項になる数列は等差数列だから
\(a_{n+1}=a_n+d\)
で定められる数列\(\{a_{n}\}\)は公差\(d\)の等差数列である。
または
\(a_{n+1}-a_{n}=d\)
より隣の項との差が一定であることからも等差数列になることが分かる。

このとき一般項\(a_n\)は、初項を\(a_1\)とすると
\(a_n=a_1+(n-1)d\)

(一般項を求めることを漸化式を解くという)


\(a_{n+1}=ra_n\)
で定められる数列は、前の項に定数を掛けると次の項ができる数列だから、公比\(r\)の等比数列である。

よって一般項\(a_n\)は、
\(a_n=a_1r^{n-1}\)


\(a_{n+1}-a_{n}=f(n)\) において、\(f(n)=b_{n}\) とおくと数列\(\{b_n\}\)は数列\(\{a_n\}\)の階差数列である。

よって一般項\(a_n\)は
\(a_n=a_1+\displaystyle\sum_{k=1}^{\color{red}{n-1}}f(k)\) (\(n≧2\))
\(a_n=a_1\) (\(n=1\))

 

①③については、\(a_{n+1},a_{n}\)が別々に左辺と右辺にある場合に係数が等しいことに注意してください。(係数が\(1\)でなくても等しければ両辺をその数で割ることで\(1\)にできます)
例えば \(a_{n+1}=2a_{n}+3\)  は係数が等しくないので等差数列型ではなく、
\(a_{n+1}=4a_{n}+2n\) も階差数列型ではありません。(これらの漸化式も解けますが別の方法になります)

 

 

 

(例題)
次の漸化式で定義される数列\(\{a_n\}\)の一般項をそれぞれ求めよ。
(1)\(a_1=2\), \(2a_{n+1}-2a_{n}+1=0\)
(2)\(a_1=2\), \(a_{n+1}=-2a_{n}\)
(3)\(a_1=1\), \(a_{n+1}=a_{n}+2^{n}-3n+1\)

 

 

それぞれ等差・等比・階差数列になります。

(解答)
(1)
\(2a_{n+1}-2a_{n}+1=0\) より
\(a_{n+1}=a_{n}-\displaystyle\frac{1}{2}\)

この数列は等差数列で、\(a_1=2\) より一般項は
\(a_n=2+(n-1)\cdot(-\displaystyle\frac{1}{2})\)
\(=-\displaystyle\frac{1}{2}n+\displaystyle\frac{5}{2}\)

 

(2)
\(a_1=2\), \(a_{n+1}=-2a_{n}\)
より、この数列は等比数列だから
\(a_n=2\cdot(-2)^{n-1}\)
(\(=-(-2)(-2)^{n-1}=-(-2)^{n}\))

 

(3)
\(a_1=1\), \(a_{n+1}=a_{n}+2^{n}-3n+1\)
\(n≧2\) のとき
\(a_{n}=1+\displaystyle\sum_{k=1}^{n-1}(2^{k}-3k+1)\)

シグマの中身を等比数列と等差数列に分けます。

\(=1+\displaystyle\sum_{k=1}^{n-1}2^k-3\displaystyle\sum_{k=1}^{n-1}k+\displaystyle\sum_{k=1}^{n-1}1\)

\(=1+\displaystyle\frac{2(2^{n-1}-1)}{2-1}-\displaystyle\frac{3}{2}(n-1)n+(n-1)\)

\(=2^{n}-\displaystyle\frac{3}{2}n^2+\displaystyle\frac{5}{2}n-2\)
(\(n=1\) でも成立)

 

 

 

 

以上になります。お疲れさまでした。
ここまで見ていただきありがとうございました。
next→an+1=p・an+q 型 back→ガウス記号と数列

タイトルとURLをコピーしました