2重根号

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・2重根号の外し方

平方根の中にさらに平方根があるような形を2重根号といいます。
(例)\(\sqrt{5+2\sqrt{6}}\)

 

このような2重根号をキレイにするには外側のルートを外そうと考えます。中身を(・・・)\(^2\)の形に変形すれば外側のルートが外せそうですね。2乗の形を作る際には以下の式を利用します。

 

\((\sqrt{a}±\sqrt{b})^2=a+b±2\sqrt{ab}\)

よって \( a>0,b>0\) のとき

\(\sqrt{a+b±2\sqrt{ab}}\)

\(=\sqrt{(\sqrt{a}±\sqrt{b})^2}\)

\(=\sqrt{a}±\sqrt{b}\)   (ただし \(a>b\))

 

つまり\(\sqrt{p±2\sqrt{q}}\)の形をしている2重根号を外すには、足して\(p\),掛けて\(q\)になる2数を探せばよいことになります。その2数を\(a,b\)とすれば、\(\sqrt{a}±\sqrt{b}\)と変形できますね。ただし負の符号が含まれる場合は、\(\sqrt{p-2\sqrt{q}}>0\) より \(a>b\)に注意してください。

 

(例)\(\sqrt{5+2\sqrt{6}}\)の2重根号を外してみましょう。
足して5、掛けて6になる2数は 3と2なので、

\(\sqrt{5+2\sqrt{6}}\)
\(=\sqrt{3+2+2\sqrt{3×2}}\)
\(=(\sqrt{3}+\sqrt{2})^2\)
\(=\sqrt{3}+\sqrt{2}\)

 

負の符号が含まれる場合も2数の大小に注意する以外は、同様に処理できます。
\(\sqrt{9-4\sqrt{5}}\)
\(=\sqrt{9-2\sqrt{20}}\) ←\(2\sqrt{・・}\)の形を無理やり作る
\(=\sqrt{5+4-2\sqrt{5×4}}\)
\(=\sqrt{(\sqrt{5}-\sqrt{4})^2}\)
\(=\sqrt{5}-\sqrt{4}\)

 

最後にもう1問
\(\sqrt{3+\sqrt{5}}\)
\(=\sqrt{\displaystyle\frac{6+2\sqrt{5}}{2}}\) ←ルートの中身を分数にして\(2\sqrt{・・}\)をつくる

\(=\displaystyle\frac{\sqrt{5}+1}{\sqrt{2}}\)

\(=\displaystyle\frac{\sqrt{10}+\sqrt{2}}{2}\)

 

 

以上になります。お疲れさまでした。

ここまで見て頂きありがとうございました。

 

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