連立2次方程式(対称型)

対称性に着目した連立2次方程式の解法について見ていきます。

 

(例題)次の連立方程式を解け
(1)\(
\begin{eqnarray}
\left\{
\begin{array}{l}
x + y = 5 \\
x^2+xy+y^2=19
\end{array}
\right.
\end{eqnarray}
\)

(2)\(
\begin{eqnarray}
\left\{
\begin{array}{l}
x^2+y^2+x+y=0 \\
x^2+y^2+xy=1
\end{array}
\right.
\end{eqnarray}
\)

 

(1)(2)のどちらも対称式なので、基本対称式\(x+y\),\(xy\)で表せます。
\(x+y=u\), \(xy=v\) とおいて解いていきます。
((1)に関しては1文字消去でも解けます)

(解答)
(1)
\(x+y=u\), \(xy=v\)とおくと
\(x^2+xy+y^2=(x+y)^2-xy\) より

\(
\begin{eqnarray}
\left\{
\begin{array}{l}
u= 5 \\
u^2-v=19
\end{array}
\right.
\end{eqnarray}
\)

よって、\(u=5\), \(v=6\)

2つの数の和と積が分かったので2次方程式を作成して解きます。

和が\(5\),積が\(6\)の2数が\(x,y\)なので
\(t^2-5t+6=0\) の2解が\(x,y\)である。
\((t-3)(t-2)=0\) より \(t=3,2\)

したがって
\((x,y)\)\(=\)\((3,2),(2,3)\)

 

 

(2)
\(
\begin{eqnarray}
\left\{
\begin{array}{l}
x^2+y^2+x+y=0 \\
x^2+y^2+xy=1
\end{array}
\right.
\end{eqnarray}
\)

\(x+y=u\), \(xy=v\)とおくと
\(x^2+y^2=(x+y)^2-2xy\) より

\(
\begin{eqnarray}
\left\{
\begin{array}{l}
u^2+u-2v=0 ・・・①\\
u^2-v=1・・・②
\end{array}
\right.
\end{eqnarray}
\)

②より \(v=u^2-1\)・・・③ ①に代入して
\(u^2+u-2(u^2-1)=0\)
\(u^2-u-2=0\)
\((u-2)(u+1)=0\)

よって \(u=2,-1\)

(ア)\(u=2\)のとき
③より \(v=3\)
よって、和が\(2\)、積が\(3\)の2数を求めると
\(t^2-2t+3=0\) を解いて
\(t=1±\sqrt{2}i\)
ゆえに
\((x,y)\)\(=(1+\sqrt{2}i,1-\sqrt{2}i)\)\(,(1-\sqrt{2}i,1+\sqrt{2}i)\)

(イ)\(u=-1\)のとき
③より \(v=0\)
よって、和が\(-1\)、積が\(0\)の2数を求めると
\(t^2+t=0\) を解いて
\(t(t+1)=0\)
\(t=0,-1\)
ゆえに
\((x,y)\)\(=(-1,0),(0,-1)\)

 

以上より
\((x,y)\)\(=\)\((1+\sqrt{2}i,1-\sqrt{2}i)\)\(,(1-\sqrt{2}i,1+\sqrt{2}i)\)\((-1,0),(0,-1)\)

 

 

 

以上になります。お疲れさまでした。
ここまで見て頂きありがとうございました。

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