三角関数の相互関係③

三角関数の相互関係の公式を利用したやや応用的な問題について見ていきます。

 

(例題)
(1)\(\displaystyle\frac{1}{\sinθ}+\displaystyle\frac{1}{\cosθ}\)\(=3\) (\(-\displaystyle\frac{π}{2}<θ<0\)) とするとき、次の式の値を求めよ。
①\(\sinθ\cosθ\) ②\(\sinθ+\cosθ\)

(2)\(\sin^4θ+\cos^4θ=\displaystyle\frac{1}{2}\)のとき、\(\tanθ\)の値を求めよ。

 

 

(解答)
(1)

まず分数式だと分かりにくいので分母を払います。両辺に\(\sinθ\cosθ\) を掛けて、\(\cosθ+\sinθ\)\(=3\sinθ\cosθ\)
さらにこの式を2乗すると、\(\sin^2θ+\cos^2θ=1\) より、\(\sinθ\cosθ\)のみの式になります。\(\sinθ\cosθ=t\) とでもおいて\(t\)の方程式を解きましょう。

\(\displaystyle\frac{1}{\sinθ}+\displaystyle\frac{1}{\cosθ}\)\(=3\) の両辺に\(\sinθ\cosθ\) を掛けて
\(\cosθ+\sinθ\)\(=3\sinθ\cosθ\)・・・(ア)

(ア)の両辺を2乗して
\(\cos^2θ+\sin^2θ+2\sinθ\cosθ\)\(=9(\sinθ\cosθ)^2\)

\(\sinθ\cosθ=t\) とおくと
\(1+2t=9t^2\)
\(9t^2-2t-1=0\) より
\(t=\displaystyle\frac{1±\sqrt{10}}{9}\)

どちらも適するかどうか吟味します。

ここで、\(-\displaystyle\frac{π}{2}<θ<0\) より
\(\sinθ<0\),\(\cosθ>0\) だから、\(\sinθ\cosθ<0\)
よって、\(t=\displaystyle\frac{1+\sqrt{10}}{9}(>0)\) は不適。

したがって
\(t=\)\(\sinθ\cosθ=\displaystyle\frac{1-\sqrt{10}}{9}\)

また(ア)より
\(\cosθ+\sinθ\)
\(=3\sinθ\cosθ\)
\(=3・\displaystyle\frac{1-\sqrt{10}}{9}\)
\(=\displaystyle\frac{1-\sqrt{10}}{3}\)

 

 

(2)
(解法1)\(\tanθ\)の式に変形する解法

\(\tanθ\)を求めたいので、与式を\(\tanθ\)の式に変形します。
\(\sin^4θ+\cos^4θ=\displaystyle\frac{1}{2}\) の両辺を\(\cos^4θ\) で割ると
\(\tan^4θ+1=\displaystyle\frac{1}{2}\)\(・(\displaystyle\frac{1}{\cos^2θ})^2\)
\(\cos^2θ\)も\(\tan^2θ\)で表せるので、この式は\(\tanθ\)のみの式になります。あとは\(\tanθ\)の方程式を解くだけです。なお\(\cos^4θ\) で割るときには\(0\)にならないことを確認しておきましょう。

\(\sin^4θ+\cos^4θ=\displaystyle\frac{1}{2}\)・・・(イ) について

\(\cosθ=0\)のとき、\(\sin^2θ+\cos^2θ=1\) より、\(\sinθ=±1\)。
このとき(イ)式を満たさないので、\(\cosθ≠0\)

(イ)の両辺を \(\cos^4θ\)で割って
\(\displaystyle\frac{\sin^4θ}{\cos^4θ}+1\)\(=\)\(\displaystyle\frac{1}{2}\)\(・(\displaystyle\frac{1}{\cos^2θ})^2\)
よって
\(\tan^4θ+1\)\(=\displaystyle\frac{1}{2}(1+\tan^2θ)^2\)

\(2(\tan^4θ+1)\)\(=(1+\tan^2θ)^2\)
\(2\tan^4θ+2\)\(=1+2\tan^2θ+\tan^4θ\)
\(\tan^4θ-2\tan^2θ+1=0\)
\((\tan^2θ-1)^2=0\)

\(\tan^2θ=1\) だから
\(\tanθ=±1\)

 

(解法2)\(\sinθ,\cosθ\)を求める方法

(解法2)は\(\sinθ,\cosθ\)を具体的に求める方法です。
常に成り立つ式 \(\sin^2θ+\cos^2θ=1\) と条件式を連立します。

\(\sin^4θ+\cos^4θ=\displaystyle\frac{1}{2}\) より
\(\sin^4θ+(\cos^2θ)^2=\displaystyle\frac{1}{2}\)

\(\sin^4θ+(1-\sin^2θ)^2=\displaystyle\frac{1}{2}\)
\(\sin^4θ+1-2\sin^2θ+\sin^4θ=\displaystyle\frac{1}{2}\)
両辺2倍して整理すると
\(4\sin^4θ-4\sin^2θ+1=0\)
\((2\sin^2θ-1)^2=0\)
よって \(\sin^2θ=\displaystyle\frac{1}{2}\) より
\(\sinθ=±\displaystyle\frac{1}{\sqrt{2}}\)

±の片方ずつ丁寧に調べていきます。
(i)\(\sinθ=\displaystyle\frac{1}{\sqrt{2}}\)のとき
\(\cos^2θ=1-\sin^2θ\) より
\(\cos^2θ=1-\displaystyle\frac{1}{2}\)\(=\displaystyle\frac{1}{2}\)
よって
\(\cosθ=±\displaystyle\frac{1}{\sqrt{2}}\)

このとき
\(\tanθ\)\(=\displaystyle\frac{\sinθ}{\cosθ}\)\(=\displaystyle\frac{\displaystyle\frac{1}{\sqrt{2}}}{±\displaystyle\frac{1}{\sqrt{2}}}\)\(=±1\)

(ii)\(\sinθ=-\displaystyle\frac{1}{\sqrt{2}}\)のとき
\(\cos^2θ=1-\sin^2θ\) より
\(\cos^2θ=1-\displaystyle\frac{1}{2}\)\(=\displaystyle\frac{1}{2}\)
よって
\(\cosθ=±\displaystyle\frac{1}{\sqrt{2}}\)

このとき
\(\tanθ\)\(=\displaystyle\frac{\sinθ}{\cosθ}\)\(=\displaystyle\frac{-\displaystyle\frac{1}{\sqrt{2}}}{±\displaystyle\frac{1}{\sqrt{2}}}\)\(=∓1\)

以上より
\(\tanθ=±1\)

 

 

 

以上になります。お疲れさまでした。
ここまで見て頂きありがとうございました。
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