定積分と最大最小①

定積分の最大最小問題です。

 

(例題1)
\(0<α<\displaystyle\frac{π}{2}\) として、関数\(F\)を
\(F(θ)=\displaystyle\int_{0}^{θ}x\cos(x+α)dx\)
で定める。\(θ\)が \(\left[0,\displaystyle\frac{π}{2}\right]\) の範囲を動くとき、\(F\)の最大値を求めよ。

 

(解答)

上端が\(θ\)になっていて被積分関数に\(θ\)が含まれないので、導関数\(F'(θ)\)は積分計算せずに求めることが可能です。しかし、結局最大値を求めるときに積分計算が必要になるので、最初から積分計算しても構いません。
\(α\)は文字定数になっていますが、そこまで厄介ではありません。
一応断っておくと、\(\left[0,\displaystyle\frac{π}{2}\right]\) の範囲とは \(0≦θ≦\displaystyle\frac{π}{2}\) のことです。(イコール無しの不等号の場合は、\((0,\displaystyle\frac{π}{2})\) になります)

\(F(θ)=\displaystyle\int_{0}^{θ}x\cos(x+α)dx\) (\(0≦θ≦\displaystyle\frac{π}{2}\))
より

\(F'(θ)=θ\cos(θ+α)\)
ここで、\(0<α<\displaystyle\frac{π}{2}\) より
\(0<θ+α<π\) となるから
\(\cos(θ+α)=0\) を満たすのは、\(θ+α=\displaystyle\frac{π}{2}\)
つまり、\(θ=\displaystyle\frac{π}{2}-α\)

よって
\(0<θ<\displaystyle\frac{π}{2}-α\) のとき \(F'(θ)>0\)
\(\displaystyle\frac{π}{2}-α<θ<\displaystyle\frac{π}{2}\) のとき \(F'(θ)<0\)
より、(増減表を書いてもよい)
\(θ=\displaystyle\frac{π}{2}-α\) のとき 最大値 をとる。

最大値は
\(F(\displaystyle\frac{π}{2}-α)=\displaystyle\int_{0}^{\frac{π}{2}-α}x\cos(x+α)dx\)

(部分積分して)

\(=[x\sin(x+α)]_{0}^{\frac{π}{2}-α}-\displaystyle\int_{0}^{\frac{π}{2}-α}\sin(x+α)dx\)

\(=(\displaystyle\frac{π}{2}-α)+[\cos(x+α)]_{0}^{\frac{π}{2}-α}\)

\(=\displaystyle\frac{π}{2}-α-\cosα\)

 

 

(例題2)
関数\(f(x)\)を
\(f(x)=\displaystyle\int_{0}^{\frac{π}{2}}(xt-\sin t)^2dt\)
と定める。\(f(x)\)の最小値と、そのときの\(x\)の値を求めよ。

 

上端と下端が定数なので、\(x\)を分離すると\(t\)のみの定積分はすべて定数になるので\(x\)で簡単に微分できます。しかし、どのみち定積分の値が必要になってくるので、最初から定積分を計算して微分したほうが良いと思います。

\(f(x)=\displaystyle\int_{0}^{\frac{π}{2}}(xt-\sin t)^2dt\)

\(=x^2\displaystyle\int_{0}^{\frac{π}{2}}t^2dt-2x\displaystyle\int_{0}^{\frac{π}{2}}t\sin tdt+\displaystyle\int_{0}^{\frac{π}{2}}\sin^2tdt\)

\(=x^2\displaystyle\int_{0}^{\frac{π}{2}}t^2dt+2x[t\cos t]_{0}^{\frac{π}{2}}-2x\displaystyle\int_{0}^{\frac{π}{2}}\cos tdt+\displaystyle\int_{0}^{\frac{π}{2}}\displaystyle\frac{1-\cos2t}{2}dt\)

\(=x^2\left[\displaystyle\frac{t^3}{3}\right]_{0}^{\frac{π}{2}}-2x[\sin t]_{0}^{\frac{π}{2}}+\left[\displaystyle\frac{1}{2}t-\displaystyle\frac{\sin2t}{4}\right]_{0}^{\frac{π}{2}}\)

\(=\displaystyle\frac{π^3}{24}x^2-2x+\displaystyle\frac{π}{4}\)

(ただの2次関数なので、平方完成します)

\(=\displaystyle\frac{π^3}{24}(x^2-\displaystyle\frac{48}{π^3}x)+\displaystyle\frac{π}{4}\)

\(=\displaystyle\frac{π^3}{24}(x-\displaystyle\frac{24}{π^3})^2-\displaystyle\frac{24}{π^3}+\displaystyle\frac{π}{4}\)

よって \(x=\displaystyle\frac{24}{π^3}\) のとき、最小値 \(\displaystyle\frac{π}{4}-\displaystyle\frac{24}{π^3}\) をとる。

 

 

(例題3)
定積分
\(T=\displaystyle\int_{-π}^{π}(\sin3x-px-qx^2)^2dx\)
が最小になるような\(p,q\)の値と、そのときの\(T\)を求めよ。

 

(例題2)と同様に積分します。上端と下端の絶対値が同じで異符号なので、偶関数・奇関数の積分を利用すると計算が楽になります。
今回は積分結果が\(p,q\)の2変数関数になります。

\(T=\displaystyle\int_{-π}^{π}(\sin3x-px-qx^2)^2dx\)

\(=\displaystyle\int_{-π}^{π}(\color{red}{\sin^23x+p^2x^2+q^2x^4-2px\sin3x}+2pqx^3-2qx^2\sin3x)dx\)

\(=2\displaystyle\int_{0}^{π}(\sin^23x+p^2x^2+q^2x^4-2px\sin3x)dx\)

\(=2\displaystyle\int_{0}^{π}(\displaystyle\frac{1-\cos6x}{2}+p^2x^2+q^2x^4)dx+4p\left[\displaystyle\frac{x\cos 3x}{3}\right]_{0}^{π}-4p\displaystyle\int_{0}^{π}\displaystyle\frac{\cos3x}{3}dx\)

\(=2\left[\displaystyle\frac{1}{2}x-\displaystyle\frac{\sin6x}{12}+\displaystyle\frac{p^2x^3}{3}+\displaystyle\frac{q^2x^5}{5}\right]_{0}^{π}-\displaystyle\frac{4pπ}{3}-4p\left[\displaystyle\frac{\sin3x}{9}\right]_{0}^{π}\)

\(=π+\displaystyle\frac{2π^3}{3}p^2+\displaystyle\frac{2π^5}{5}q^2-\displaystyle\frac{4π}{3}p\)

\(p,q\)の2次式(独立型)なので、それぞれ平方完成します。\(q\)については今回は必要なしです。

\(=\displaystyle\frac{2π^3}{3}(p-\displaystyle\frac{1}{π^2})^2+\displaystyle\frac{2π^5}{5}q^2+π-\displaystyle\frac{2}{3π}\)

よって\(T\)は、\(p=\displaystyle\frac{1}{π^2}\)、\(q=0\) のとき
最小値 \(π-\displaystyle\frac{2}{3π}\) をとる。

 

 

以上になります。お疲れさまでした。
ここまで見て頂きありがとうございました。
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