従属型②文字消去不可型

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(問題)
\(x,y\)が実数で \(x^2-2xy+2y^2=2\) であるとき \(x+2y\)のとりうる値の範囲を求めよ。

 

等式の条件式 \(x^2-2xy+2y^2=2\) があるので、\(x\)を消去すれば、求める \(x+2y\) の関数は\(y\)の1変数関数です。
しかし \(x^2-2xy+2y^2-2=0\) を\(x\)の2次方程式とみて、解の公式を使って  \(y=y±\sqrt{-y^2+2}\) とできますが、これを代入すると大変そうです。そこで、出発点を等式ではなくを\(x+2y\)にします。\(x+2y\)がある値\(t\)をとる、つまり\(x+2y=t\) とおいてもとの等式に代入することで、\(x\)か\(y\)の2次方程式を導きます。とりうる値に\(t\)に対して、得られた2次方程式を満たす実数\(x\)(もしくは実数\(y)\)が存在することになるので、判別式を利用して、\(t\)の範囲を調べます。
(解答)
\(x+2y=t\) とおくと、\(x=t-2y\)・・・①  条件式に代入して
\((t-2y)^2-2(t-2y)y+2y^2=2\)  整理して
\(10y^2-6ty+t^2-2=0\)・・・②
②を満たす実数\(y\)が存在する条件は
\(\displaystyle\frac{D}{4}=9t^2-10(t^2-2)≧0\) より
\(t^2≦20\)  よって \(-2\sqrt{5}≦t≦2\sqrt{5}\)・・・③
つまり \(-2\sqrt{5}≦x+2y≦2\sqrt{5}\)

 

 ちなみに\(x\)が実数となるかどうかですが、\(y\)は実数で、\(t\)は \(-2\sqrt{5}≦t≦2\sqrt{5}\)・・・③ の範囲の実数なので、\(x=t-2y\)・・・①より \(x\)も実数です。

 

似たような話が →(8-8)実数解のとりうる値の範囲 にあります。参考にしてください。

 

 

 

 

以上になります。お疲れ様でした。
ここまで見て頂きありがとうございました。

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